Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】
第36章 第36章 僕達の引越し協奏曲
翔くんの両親と、僕の両親…、それから雅紀パパや和と潤、全員が揃ったところで、智也くんのお披露目パンティ…じゃなくて〝パーティー〟が始まった。
ぼくたも含め、見慣れない顔ばかりか集まってるせいか、智也くんもビックリしたのか、泣いたりしてたけど、それも最初だけ。
「この子は将来大物になるかもしれんな」
翔くんの父ちゃんに言わせるくらい、どっしりと落ち着いていて(笑)
翔くんの両親も、それから僕の両親も、智也くんを歓迎してくれてる様子だった。
帰り際には、「いつでも頼って良いから」とまで言ってくれて…
若干どころか、かなり不安になっていた僕は、少しだけホッとした気持ちになっていた。
でもさ、ホッとしたのも束の間…っていうか…
智也くんといっしょに、早めにベッドに入った僕だったけど、深夜に突然泣き出した智也くんに起こされ…
とりあえず出来ることは全部やってみたけど、それでも泣き止まない智也くんを抱いて、リビングをウロウロとしていた。
そんな時だった、翔くんのスマホが鳴ったのは。
突然の電話に飛び起きた翔くんは、パジャマの上にパーカーだけを羽織り、車のキーを手にした。
「僕も行っちゃダメ?」
「良いけど、智也は?」
「連れてっちゃダメ…かな?」
時間が時間だし、凄く迷ったけど、僕は智也くんを連れて行くことにした。
だって、考えたくはないけど、もしかしたら最後になるかもだし…