Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】
第36章 第36章 僕達の引越し協奏曲
「はい、これ引越し祝い」
「わぁ、ありがとう🎶」
花束なんて、滅多に貰った事ないから、ちょっと嬉しい♡
「あと、これもね」
「え、なになに?」
雅紀パパから差し出された箱を受け取った僕は、箱に鼻を近付けてクンと匂いを嗅いだ。
あ、これもしかして?
「僕が食べたかったやつじゃん!」
シャインマスカットいっぱいのタルト。
この間試食させて貰った時、メインのでっかいシャインマスカットを、隣にいた潤に横取りされて、すっごく悲しかったんだよね…
多分だけと、雅紀パパはそのことおぼえてくれてたんだろうな…
「ふふ、ありがと♡ あ、せっかくたから、散らかってるけど、上がってく?」
散らかってる…なんて、可愛いレベルじゃないけど、とりあえず人が座れる場所だけは確保出来る筈。
「うーん、そうしたいとこだけど、そろそろ店開けるじかんだし、むた今度ゆっくりお邪魔するよ」
えー、残念…
「ま、今日は引っ越し祝い届けに来ただけだからさ」
そっか…、そうなんだ…
「じゃあ、また今度遊びに来てね?」
こんな広いお家、僕一人じゃ寂しいからさ…
「おあ、そうさせて貰うよ」
そいお言って三人は手を振りながら玄関を出て行った。
けど…
「一日一個だからな」
振り向き様に潤が言った一言…
あれはどういう意味なんだろ?