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Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】

第36章 第36章 僕達の引越し協奏曲


「何だよ、いきなり…」

翔くんが文句を言うけど、そんなの関係ねぇ!(←海パンは履いてません)

僕は翔くんの両手を握ると、少しだけ背伸びして、ギュッと目を閉じ、ついでに唇をタコさんみたく突き出した。

「なに、どうしたの?」

もぉ…、ここまでしてんのに何で分かんないかな…

「あ、もしかしてだけど、目にゴミ入った…とか?」

はあ?
あのさぁ、目にゴミ入ったら、普通目パチッて開けるもんじゃないの?

もぉ…、人の顔見ればすぐエッチしたがるくせに、どぉしてこうも疎いの?

「あのね、キス…」
「キス…? なんで?」

なんでもくそもなくて…

「この部屋でする最後のキス、してよ」
「いやいや、良く分かんないんだけど…」
「分かんなくても良いから、キスして!」

家買うのだって、それから引っ越しするのだって、散々翔くんの我儘聞いて来たんだから、一個くらい僕の我儘聞いてよ…

「ね、お願い」

僕は唇を更にタコさん状態にして強請った。

そしたら、小さく息を吐き出すのが聞こえて…

「あーあ、せっかく我慢してたのにな…」
「へ?」
「こんなブッサイクで…、でも可愛顔して強請られたら我慢出来るわけないじゃん…」

んと…、一言余分ですけど?
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