Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】
第36章 第36章 僕達の引越し協奏曲
ヤキモキしながら待っていると、何事も無かった顔をして、翔くんが帰って来た。
手には、やたらと大きなビニル袋を下げている。
「おかえり。っていうか、何をそんなに買って来たの?」
僕が言うと、翔くんは床の上に、袋の中身を一つずつ並べた。
「パンツだろ、それからゴムだろ、それからこれはたまたま売ってたから…」
言いながら最後に袋から取り出したのは、ボーダー柄がやたらと目立つ〝アレ〟で…
「え、ゴムもローションも、どっかにあるのに…」
「そうなんだけどさ、さっきみたいに、使いたい時にパッと出てこなかったら困るだろ?」
それは確かに一理あるかもだけど、でも…じゃない?
ストックだってまだ何本かあるのにさ…
「まあ、無駄にはなんないだろ」
「それはそうなんだけど…」
あ、それはそうと…
「ねぇ、変な目で見られたりしなかった?」
「ん、別に…普通だったと思うけど?」
なんで?、と首を傾げる翔くんに、僕は翔くんのパジャマの下を指さした。
すると翔くんは…
「え? ん? うぉっ…!」
漸く、自分のお股がスッケスケなのに気付いた様子で…
「ウソだろ…、これは流石にヤバい…よな?」
スッケスケのお股と僕を交互に見ながら、一人焦り始めた。
…って言っても、今更焦ったところで、後の祭りなんだけどね?