Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】
第36章 第36章 僕達の引越し協奏曲
仕方なく、雑巾にしようと思って纏めてあった古いタオルで身体を拭いた。
でもさ、服は…まあパジャマが汚れてなかったし、なんなら翌日着るための服も出してあったのもあって、不幸中の幸い…というか、なんとかなったんだけど、パンツだけはどうにもならなくて…
「俺、ちょっとコンビニまで行って買ってくるわ」
「こんな時間に?」
「そうは言っても、流石に下着無しってのも、なあ…」
まあ、そうだけど…
「じゃあ、お願いしても良い?」
ホントは僕も一緒に行けたら良いんだけど、何せ腰がガクガクで、立ってるのも辛いの…
「おう、任せとけ」
まだしっとりする肌にパジャマを着込み、サンダル履で張り切って出て行くしょくん…
その後ろ姿を見ながら、僕は思った。
翔くん…、お尻、透けてる…よ、って。
だって翔くんのパジャマ、僕のより生地は薄めだし、色だって白だからさ、光の加減によってはスッケスケになっちゃうんだ。
そのことは翔くんも当然知ってる筈なんだけど、この状況だもんね、きっと忘れてるんだろうね…
「ああ、どうか変質者認定されませんように…」
僕は翔くんが出て行った玄関ドアを見ながら一心に願った。
っていうか、そもそもこの状況でエッチしようなんて言い出すから、こういうことになるんだよな…