• テキストサイズ

Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】

第3章 僕達のみっちょん♡


翔くんが僕の手を引いて、(多分)パパさんのケーキ屋さんと、潤のカフェの境目まで連れていかれる。

足の裏に感じる床の感触が違うから、すぐ分かる。

「智、ここ座って?」

僕の後ろに椅子(?)が置かれて、僕はゆっくりそこに腰を下ろした。

その時、どこか遠くの方で、パチンと何かを弾くような音がして、

「ね、ねぇ、翔くん…、何が始まるの?」

見えないことがこんなに不安なんて…

僕は手探りで翔くんのジャンパーの裾を掴むと、両手でギュッと握った。

「目隠し、外すね?」

良かった…、ずっとこのままだったらどうしようかと思った。

「あ、でも、目は瞑ってろよ?」

え~、なんで~?

でも翔くんの前では素直な僕は、そっと目隠しが外された後も、ギュッと瞼を閉じていた。

そしたらまたどこかでパチンと音がして、僕は思わず閉じていた瞼を開いてしまった。

「あ…れ…?」

パチパチと何回か瞬きをしてみるけど、目の前は真っ暗なままだ。

おかしいなぁ…、なんで?

首をキョロキョロと巡らしてみるけど、どこにも明かりなんてなくて、そうなると怖がりじゃない僕でも、不安はマックスになる。

「じょ、じょおぐ…」

あーん、泣くつもりないのに勝手に涙が出てきちゃうよ…

「えっ、智泣いてんの? 嘘だろ…」

うぅぅ…、真っ暗でも分かるもん…

どうせ翔くんの肩、ガクーンってなってるんでしょ?
/ 628ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp