Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】
第36章 第36章 僕達の引越し協奏曲
「どうする?」
翔くんがニヤニヤしながら、僕の顔を覗き込む。
「どうする…って、何が?」
顔見ればだいたい想像つくんだけど、一応きいてみる。
「この部屋で寝るのも今日で最後だし、記念にイッパツしとく?」
ほらね、やっぱりそういうことしか考えてない。
っていうか、記念て何?
どうせ新居に引っ越してからも、同じこと言うくせにね?
〝引越した記念〟とか何とか言っちゃってさ…
この数日、引越し準備に追われて、僕の腰、バッキバキなのに…
ほんと、やんなっちゃう。
でもさ…
「そうだね…、最後だもんね…」
まんまと乗っかっちゃう僕も僕なんだよな…
「あ、でもゴムもローションも、どこに仕舞ったか分かんねぇか…」
確かに!
多分…っていうか、僕達を取り囲むように積み上げられたダンボールのどこかにはある筈だけど、それがどの箱だったのかなんて、正直もう分かんない。
仮に分かってたとして、絶好調超になった状態で捜し物…なんてしたくない。
「中に出さなきゃ大丈夫…なんじゃない?」
だって、翔くんには分かんないかもだけど、中出しされた後って、マジで悲惨なことになっちゃうから…
外に出す分にはティッシュで拭けばなんとかなるし、最悪シャワーくらいなら出来なくもない。