Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】
第35章 僕達の青いチューリップ
僕が頷くと、翔くんは腰の動きを止めて、両手で包んだ僕の顔を引き寄せ、額と額をコッツンとくっつけた。
「だから、この先もずっとお前のこと愛せるって保証は…もしかしたらないのかもしれない。
だからな、智…」
「うん…」
「俺が…、俺達がこの先もずっと愛し合えるように、結婚しないか?」
「え…?」
ねぇ、それってもしかして…
ううん、もしかしなくてもプロポーズ…だよね?
「勿論、前にも話したことあったかも知んないけどさ、法的に認められるわけでもないし、世間的にだって夫婦とは思っては貰えないだろうけどさ…」
それでもいい…
例え法的に認められない結婚でも、誰も祝福してくれなくたって、僕達さえ信じていられれば、僕はそれでもかまわないよ。
っていうか、僕思い出したかも…
「ねぇ、翔くん…?」
「ん?」
「僕、思い出したよ…」
「何が?」
「翔くんがあの日、青いチューリップと一緒に、僕にくれた言葉…、思い出した…よ…」
うん、ハッキリ思い出したよ。
あの日も翔くんは今みたいに、額と額をコッチンコして、僕に言ってくれたよね?
「サトくん、おっきくなったら、僕と結婚しよう。僕達の“アイス”が“えんえい”になるように」
って、言ってくれたよね?
僕、凄く嬉しかったんだ。