Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】
第35章 僕達の青いチューリップ
「あ、あの…ね、僕ね…、翔くんが好き…。でも…ね、好きだけじゃたりないの…。僕…ね、翔くんのこと、ね…」
そこまで言ったところで、翔くんの手が僕の口を塞ぐ。
僕まだ何も言ってないのに…
っていうか、口塞がれちゃったら、僕息出来なくなっちゃうよ?
口を塞がれたことで息苦しくなった僕が、下からの突き上げに揺さぶられていると、翔くんは少し拗ねたような顔をして、
「あのなぁ、その続きは俺に言わせろって…」
やっぱり拗ねたような口調で言ってから、唇を尖らせた。
そして僕の口を塞いでいた手を頬へとずらすと、もう片方の手も僕の頬に宛てた。
「しょ…くん…?」
「智…、愛してる…」
え…?
嘘…、今何て言ったの…?
僕のこと…、愛してるって…、言った?
今まで何度も“好き”って言ってくれたことはあったし、“愛してる”って言われたことだってある。
でも今日の翔くんは、いつもの翔くんとは違う。
何て言うか…、凄く真剣っていうか…
「翔くん…?」
「俺は、“絶対”なんて、この世には存在しないと思ってる」
うん、僕もそう思ってるよ。
「でもな、今のこの気持ちは嘘じゃないし、さっきも言ったけど、変わらない自信はある」
うん、でも“絶対”ではないってことだよね?