Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】
第34章 俺達のちょっと大胆な夜
出来上がった料理をテーブルに並べる。
俺は潤みたく、凝った演出とか出来ないから、テーブルセッティングはごくごく普通で…
誕生日なのに、ちょっと寂しいかも?
そうは思っても、そろそろ潤が帰って来る時間だし、今更手を加えてる時間はない。
いっか…、これでも俺なりに精一杯準備したんだし…
俺は自分に良い訳をすると、冷蔵庫に仕舞ってあった、智から貰ったスペシャルドリンクのキャップを開けた。
ベースはアルコールだって言ってたから、景気付けのつもりだった…んだけどね…
ボトル一本を飲み干したところで、俺は身体に僅かな異変を感じた。
腹の底がジワっと熱くなって、ついでに頭もぼんやりとして…、ついでに動悸まで激しくなって来る。
それ程酒に弱いわけでもないのに、おかしいな…俺、酔っ払ってる?
俺は一人首を傾げながら、最後の仕上げをするために、再びキッチンに立った。
真っ赤に熟れたプチトマトを洗い、キャベツとカニクリームコロッケを盛った皿にチョコンと置く。
その時、部屋のチャイムが一つ鳴って、玄関ドアが開いたのが分かった。
潤が帰って来たんだ。
俺はわざとらしく鼻歌を始めた。
勿論、誕生日って言ったら…定番のあの曲だ(笑)