Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】
第34章 俺達のちょっと大胆な夜
「んまっ!」
智の母ちゃん直伝のレシピで作った生姜焼きは、俺が今まで食べて来た中でも、一二を争うくらい美味しくて…
パパが作る生姜焼きも美味しいけど、それよりも更に上を行く美味さに、俺は思わずほっぺたを押さえた。
「ふふ、でっしょ〜? 母ちゃんの生姜焼き、マジで美味しいでしょ?」
「うん、これなら潤も絶対喜んでくれるよ」
「あとは、カニクリームコロッケだよね?」
俺的には、生姜焼きだけでも充分だと思うけど、潤に喜んで貰おうと思ったら…やっぱり作るべきだよな?
「ちょっとお料理初心者にはレベル高めだけど、チャレンジしてみる?」
「う、うん…」
そのために材料も買って来たことだし…、無駄にするのもなんだよな…
「よーし、じゃあ♪」
智が取り出したのは、翔ちゃんが愛用しているタブレットで、智は数あるアプリの中から、料理専門のアプリを立ち上げた。
「うん、これならなんとかなりそうかも♪」
初心者の俺でも、パッと見て分かるレシピに、動画付きの作り方。
「へえ〜、すげーじゃん(笑)」
「でしょ〜? 僕も良くお世話になってるんだぁ♪」
こんなアプリがあるなら、俺だって…
「よぉ〜し、クッキング、スタ〜ティン♡」
「お〜!」
俺達はタブレットの動画を見ながら、あーでもないこーでもないを繰り返しながら、なんとかカニクリームコロッケを作り上げた。