Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】
第34章 俺達のちょっと大胆な夜
「どうしよっかな…」
潤ご自慢のソファに寝転がり、映画館並のサイズのテレビの電源を入れる。
この時間に放送してるのは、大抵がくだらないワイドショーか、便利グッズの通販番組ばっかりで、ザッピングが止まることは…
あった…!
これだ…、これならきっと…
ペンとメモ紙を探すより手っ取り早い、俺は急いでスマホを手に取ると、カメラアプリを開いてデカすぎるテレビの画面に向けた。
通販ならわざわざ外に買い物に出る必要もないし、自宅にだって届けてくれるし、こんな便利なことはない。
ここ最近ずっと俺の頭を悩ませていた懸案事項の解決に、気持ちが一気に軽くなった俺は、潤が気に入って良く聞いている曲を口ずさみながら、スマホに取り込んだ画像を元に、ダイヤルを回した。
人気商品みたいだし、当然混雑してて電話も繋がらないだろう…そう思って油断していると、
『お電話ありがとうございます♪』
明らかに普段より半音高めの、鼻にかかったオペレーターの声が聞こえた。
俺はオペレーターの案内に従って、住所と電話番号、それと名前を告げた。
でもちょっと待てよ?
いくら配達の日時指定が出来ると言っても、ここに届けられるってことは、もしかしたら潤に見つかる可能性だってないわけじゃない。
「あの、住所の変更お願いします」
俺は荷物の届け先を実家の住所に変更した。