Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】
第33章 俺らの疑問と秘密
翌日、俺は智が出て行ったのを見計らって、潤に電話をかけた。
ところが…だ、タイミング悪く丁度和が家を出るところだったらしく…
「は、はい…、あ、その件でしたら後程こちらから…」
なんとも他人行儀な返事が返って来たかと思うと、プツンと切れた電話…
突然通話を切断されたスマホを見つめていると、何故だか浮気相手と電話をしている気分になる。
つか、浮気なんてしたことねーし(笑)
それから程なくしてかかって来た潤からの電話…
特に会話することもなく、潤はは一言「迎えに行く」とだけ言うと、再びプツンと切れる電話…
潤とは幼少期からの付き合いではあるけど、思った以上に俺達の関係は淡白なようだ(笑)
と、そんなことを考えているうちに、潤からの到着を知らせるメールが入った。
俺はお気に入りの迷彩柄のキャップと、バッグを手に家を飛び出した。
何せ、潤も俺に負けず劣らずのせっかちだからさ(笑)
エレベーターで階下に降り、エントランスを出ると、そこに停まっていた一台のド派手な車…
照り付ける日差しをものともしない、メタリックパープルが、目に眩しい。
俺は迷うことなくその車の助手席に乗り込んだ。
が…、乗りなれない左ハンドルの助手席は、やっぱり違和感しかない。