Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】
第33章 俺らの疑問と秘密
「実は…さ…」
小声で言って、周りをキョロキョロと見回す潤。
人に聞かれちゃまずい話しなんだろうか…
だとしたら場所はここじゃない方が良い。
「あ、あのさ、明日定休日だろ?」
「う、うん…、そうだけど…」
「俺も実は明日休みでさ…」
会社から有給休暇の消化要請で、有給を取ったものの、運が良いのか悪いのか智はバイトで、丸っと一日空いたんだっけ…
「明日昼過ぎに電話すっからさ、そん時でもいいか、話聞くの…」
潤の様子を見る限り、今すぐにでも話を聞いてやりたいところだが、この落ち着かない環境では、話だってまともに聞いてやれそうもない。
「でも予定あったんじゃないの?」
「特に何も決めてないし、たまには俺らだけってのも良くね?(笑)」
大抵の場合、俺達が会うと言ったら、智と和…所謂“嫁”同伴になることが多い。
潤と俺だけで…ってことは、ここ数年を見たって、右手で足る程だ。
もっとも、嫁同士は頻繁に会ってるみたいだけど…
「そうだね…。明日は和もパパさんと出かけるって言ってたし、たまにはいいよね」
「おう(笑) んじゃ、そうと決まれば俺帰るわ…」
俺が智より先に帰宅するなんて、滅多にある事じゃないし、たまには飯の準備でも…と、言いたいところだけど、やっぱり辞めておこう(笑)
余計に智の仕事を増やすだけの結果に終わりそうだからな。