Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】
第2章 俺達のちょっと困った事情
和も立派な大人だし、潤くんとの付き合いだって保育園の時からだから、かれこれ20年近くになる。
だから当然二人がそういった関係だってことは、分かってたし、二人の関係は理解してるつもりだ。
だけど…、
『そこ触っちゃ…、や…ん…』
こうも生々しいのは…、正直現実として受け入れるのが難しくて…
でもだからといって、和の部屋に乗り込んで行くなんて、無粋なこともしたくないし…
そもそも仲がいいのはいいことなんだし…
何より和がちゃんと愛されてる証拠なんだから。
仕方ないか…
耳塞いどけばそう気にもならないだろうし…
今日のところは我慢しよう。
とは思ったものの…
『あっ…、イクッ…やぁ…ん…あ、あん…あ、あ、あああっ…』
次第に大きくなる和の声と、床を伝って聞こえる、和の部屋の床の軋む音が気になって…
結果寝るどころの騒ぎじゃなく…
漸く静かになった頃には、窓の外には朝焼けが広がっていて、近所の養鶏場からは鶏がコケコッコーと合唱する鳴き声が響き渡っていた。
結局俺は、一睡もすることなく朝を迎え…
まだ寝てるであろう二人を起こさないよう、寝室を出ると、すっかり冷えきったリビングに暖房を入れた。
ったく、今日が休みじゃなかったら、二人にゲンコツでもお見舞いしてやりたいくらいだ。
つか、俺…和の顔まともに見れんのか?
一晩中息子のあんな声聞かされて、とてもじゃないけど、俺自信ないわ…