Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】
第30章 僕達の貯金箱
「心構えっつーかさ、そういうのは確かに必要だと思う。でもさ、もし俺達が里親になれるって…現実に子供を迎えるって決まってからでも、練習は良いんじゃないかなって…」
ある日突然“あなたは今日からお父さんです”って言われて、喜びを感じながらも戸惑って…
そんな中で自分が親だってことを自覚させられて…
俺の親父がそうであったように、俺も新鮮で神聖な気持ちで子供を迎え入れたい。
「だからさ、今はまだ普通に…パパとかさ、そんなんじゃなくてさ、普通に智と愛し合いたい」
まあ…赤ちゃんプレイは確かに魅力的だけど…
「分かった…。でも僕諦めないよ?」
「うん」
「赤ちゃん来ても困らないように、貯金もするよ?」
「うん」
「もやしばっかりになっちゃうかもしんないし、ビールだって…」
「それは…ちょっと…。でも貯金には協力するから…。俺達の夢叶えるためだもんな?」
「うん!」
そう、智の夢は俺の夢。
俺の夢は智の夢…
だから夢を叶えるその時までは…
「あ、だからってエッチはケチるなよ?」
「もぉ…、分かってるってばぁ…。だからさ…」
「ん?」
「シよ? 僕もう待ちきれないんだけど…」
赤い舌をチラッと覗かせて、智が俺の手を中心へと導いた。