Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】
第30章 僕達の貯金箱
ほんの一瞬だとしても、例え血が繋がっていなかったとしても、“家族”と呼べる存在がいたら、どんなに幸せなことだろうと思う。
でも俺は…
「俺がもし、もう少し智と二人だけの時間が欲しいって言ったら…、それでも智は赤ちゃんが欲しい?」
「ううん、そんなことないよ? だって赤ちゃんが来ちゃったら、今までみたいにエッチ出来ないし…」
「ま、まあ…な…」
つか、問題はソコなの?
「だからね、今すぐじゃなくていいの。でもいつか…と思って…。それにね、25歳にならなきゃ里親さんにはなれないんだって…」
「そう…なのか…?」
「うん、どっかにそう書いてあったの」
智がそこまで調べてるとは…、正直意外だったっていうか…、ちょっと驚きだな(笑)
「じゃあ…さ、それまでは二人の時間楽しまね? でさ、それでもまだ気持ちが変わってなかったら、そん時は真剣に考えないか?」
それからでもきっと遅くない。
だって俺達はまだ若いんだし、それに俺はまだ…自信が無い。
多分収入的には問題はないと思う。
智と、仮に家族が増えたとしても、十分養っていけるだけの収入はある。
だけど、俺には“親父”ってどんなモンだか分かんねぇ…