Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】
第30章 僕達の貯金箱
「わ、分かった…、話は後だ…」
とにかく今日は昼飯もゆっくり食えなかったし、腹が減った。
「今日の晩飯何?」
「んとね、もやし炒めだよ」
ふ〜ん、もやし炒めね…
まあ、悪くないか…
「あ、ビール買って来てくれた?」
昨日夜飲んだのがラスイチだったから、出がけに頼んでおいたのを思い出した。
「うん、買って来たよ」
「お、サンキュ♡ じゃあ俺、先着替えてくるわ」
「は〜い♪ その間に準備しておくね?」
キッチンに向かう智からブリーフケースを受け取り、俺は凍える寒さの寝室に入った。
「さっみ…」
寒さに震えながら、大急ぎで着替えを済ませ、リビングに戻ると、炒め物特有の香ばしい匂いが空腹をそそる。
「もう出来るから、先に飲んでて?」
「おう♪」
意気揚揚と席に着いた俺の前にビールの缶が置かれる。
えっ…?
俺、夢でも見てんのか?
「な、なあ、これ随分ちっちゃくね?」
俺がいつも飲んでるのは、500mlの缶の筈。
だけど今俺の目の前にあるのは、明らかに350mlの缶だ。
しかもメーカーも違ってるし…
「ああ、500は勿体無いかな〜って、思ってさ。それにいつものメーカー、値上がりしてたから…」
値上がりは仕方ない。
だがしかし、だ…
サイズダウンは何故?