Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】
第2章 俺達のちょっと困った事情
ゆっくりお湯に浸かって、風呂から上がると、入れ替わりに潤が入って来て、俺の首にかかったバスタオルを引き取った。
「頭、ちゃんと拭かないと風邪ひくぞ?」
「分かってるよ。子供じゃないんだから…」
最近の潤てば、パパに似て来たみたい。
何かと口煩いしさ…
「あ、風呂上がりのビール用意しといてね?」
はあ?
俺はお前の子供でもなければ、嫁になったつもりもないんだけど?
…と、思いつつ、冷蔵庫の中に缶ビールを補充してる俺。
やっぱり嫁か…
「あ、和、布団和の部屋に運んどいたから」
「うん、ありがと。あ、パパも飲む? 風呂上がりのビール」
「いや、今日はもう止めとくよ。さっき結構飲んだし」
確かに…
潤にすすめられるまま、いつもの倍は飲んでたもんな…
そんなことをぼんやりと考えてると、リビングのドアがパタンと開いて、腰にバスタオルを巻き付けただけの潤が、髪からポタポタと雫を垂らしてリビングに入って来た。
なんだよ、人には”風邪ひくぞ”なんて言っときながら、自分はどうなんだよ…
もう…、そんな格好で目の前ウロチョロされたら、そんな気はなくてもドキドキしちゃうじゃんか…
「和、ビール頂戴? ってか、何顔赤くしてんの? あ、ひょっとして?」
「し、知るか! ビールは冷蔵庫。俺は先に寝る」
多分耳まで赤くなってる顔を隠す様に、俺はそそくさとリビングを出た。