Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】
第2章 俺達のちょっと困った事情
和也side
パパと潤が盛り上がってるのを横目で見ながら、鍋をひたすら突っつく。
正直言って、仕事の話とはいえ、こんな風に盛り上がれるのが、羨ましいいって思う。
だって俺は入れないからさ、その話には。
でもだからって、別に拗ねてるわけでもないし、疎外感みたいのを感じてるわけでもない。
寧ろ、パパを本当のパパみたいに接してくれる潤には感謝してるし、潤で良かったなとも思う。
「和、先風呂入っておいで? 片付けはパパがやっとくから」
〆の雑炊までキッチリ食べ終えて、大いに膨らんだ腹を摩る俺に、パパが言った。
「うーん、じゃあそうするかな…。あ、潤はパパの手伝いしてよ?」
ただ飯食わしてやったんだ、それくらいはして貰わなきゃね?
「へいへい、分かりましたよ」
納得いかない口調なのは、多分俺と一緒に風呂に入れないからだな。
でもそれが、泊まることを許可した条件でもあるんだから、そこはしっかり守って貰わないと。
それに酒もそこそこ入ってるし、それこそ酔った勢いに任せて、風呂場で…なんてこと…
考えただけで、恥ずかしすぎて顔が熱くなる。
「おい、お前何一人で顔赤くしてんの?」
「えっ、べ、別に…」
「あ、さては変なこと考えてたんだろ? やーらしいんだ、和ってば」
もう、馬鹿…、潤なんて知らない!
「俺、風呂行って来る」
クスクス笑う潤の額に、強烈なデコピンをお見舞いして、俺は風呂場に向かった。