Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】
第26章 僕・俺達のバレンタイン協奏曲
ソフト粘土を手にリビングに戻った僕を、和が小首を傾げて見つめる。
ふふ、和のその仕草、可愛いよ♡
ま、僕には適わないけどね(笑)
「そんな物…どうするの?」
「ねぇ、和? ズボン脱いで?」
和の問いには答えず、僕は和のズボンのチャックに手をかけた。
「えっ、ちょっと智っ? わ、わわわっ、ダメだって…」
「いいからいいから♪」
「こ、こんなこと良くないってば…」
チャックを下ろし、ズボンを下ろしにかかった僕を、和が必死で止める。
あれ?
もしかして和?
「違うよ〜(笑)」
いくら和が可愛くたって、僕には翔くんというレッキとした恋人がいるんだから♡
「で、でも…」
「ほら、さっき言ったでしょ? 僕に考えがあるって」
「う、うん…」
「それがね…」
僕は和に僕の考えを話して聞かせた。
そしたらさ、和ったら…
「えっ、ええっ、そ、そんなの絶対無理!」
なんて言って、僕にお尻を向けた。
でもそんなことで引き下がる僕じゃない。
「いいじゃん、いいじゃん。絶対潤も喜んでくれるって。ね?」
だって潤も翔くんに負けず劣らずの変態さんだからさ(笑)
「それにさ、バレンタインだよ? 愛情たっぷりこもったチョコ贈りたくないの?」
「そ、それは…そうだけど…」
「じゃあ決まりじゃん? あ、もし恥ずかしかったら、あっちでやって来てくれてもいいからさ♪」
僕はソフト粘土と、必要な道具を和に手渡した。