• テキストサイズ

Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】

第26章 僕・俺達のバレンタイン協奏曲


智side


削ったチョコを入れたボールを、適温に沸かしたお湯の鍋の上に置いて、コムべらで掻き混ぜながら、ゆっくりじっくりチョコが溶けるのを待つ。

チョコを削るのも楽しいけど、ボールの中のチョコが溶けて行くのを見てるのも、実は楽しかったりする。

和はちょっと退屈そうだけど(笑)

「ねぇ、この残ったチョコはどうするの?」

和が半分(って言っても山盛りだけど)残ったチョコを指さす。

「あっ、それはね、僕にちょっと考えがあるんだ♪」

「考え…って? なんかヤな予感しかしないんだけと…」

もぉ、和ったら失礼しちゃう。

「ふふ、それは後の“お・た・の・し・み”」

だってバレンタインだよ?
年に一回しかないんだよ?

普通じゃつまんないもん♪


いい感じに溶けたチョコを、テンパリングまで済ませてから、それぞれ用意した型に流し込んで行く。

後は冷やして固めて、デコペンで飾り付けすれば完成。

「冷蔵庫さんよろしくね〜」

チョコを流し込んだ型を冷蔵庫に仕舞い、

「ちょっと待ってて?」

和を一人キッチンに残し、僕はアトリエに使っている部屋に入った。

画材やらフィギュアを造るのに必要な道具を仕舞った棚から、僕はソフト粘土を二つ手に取る。

「うん、これなら大丈夫かな♪」

本当はちゃんとしたシリコンを使いたかったんだけど、それだとちょっと痛いかもしんないからさ(笑)
/ 628ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp