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Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】

第26章 僕・俺達のバレンタイン協奏曲


和也side


智から翔ちゃんが出かけたことを知らせるLINEが来たのは、玄関で潤を見送ってからすぐのことだった。

俺はそれに返信することなく、前もって準備してあった荷物をクローゼットの奥から取り出すと、それを抱えて家を出た。

両手いっぱいの荷物を車の助手席に置いて、俺はハンドルを握った。

アクセルを踏み込み、向かった先は翔ちゃんと智のマンション。

普段は電車通勤の翔ちゃんが、今日は車で出勤することは智から事前に聞いていたから、翔ちゃんが契約している駐車スペースに車を停め、再び両手いっぱいに荷物を抱えてエントランスに向かった。

オートロックの機械を操作して、自動ドアが開くのを待つんだけどさ…

「開いてるよ〜」って…、ろくに確認もしてないけと、それはいいのか?

俺だから良いもののさ…、なんかちょっと心配になってしまう。

だってパパがいつも言ってたもん、、「オートロックだからと言って安心は出来ない。怖い人が入ってくるかもしれないんだぞ?」って…

はあ…、後でちゃんと智に言い聞かせとかないと…

そんなことをボンヤリ考えながらエレベーターに乗り込み、目的の階まで上がると、開いたドアの先に、満面のふにゃふにゃ笑顔を浮かべた智が、足踏みをしていて…

「えっ、迎えに来てくれたの?」

驚く俺に、智ったら…

「うん。だって迷子になっちゃうといけないでしょ?」

ってさ…

もう、一緒にしないでくれる?
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