Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】
第25章 俺達のスケジュール帳
潤side
パパさんの肩を揉む和の姿を、カウンター越しに見ながら、俺はその姿に嫉妬してしまう。
俺と親父の間には、絶対に有り得ない光景だから…
別に仲が悪いわけじゃない。
親父は俺に弱味を絶対に見せない、プライドばっか高い人だからさ…
「ありがとう、大分楽になったよ」
パパさんがグルンと腕を回し、残っていたコーヒーを一気に飲み干した。
「家に帰ったら潤の肩も揉んでやるんだよ?」
「分かってるって」
お、言ったな?
じゃあ、肩揉むついでに、違うトコも揉んで貰うかな♪
「よし、ちゃっちゃと片付けちまおうぜ」
俄然やる気の出て来た俺は、シンクに溜まっていた食器を次々食洗機の中に放り込んでいった。
和もパパさんと分担しながら、テーブルクロスを畳んだり、テーブルセッティングをしたり…
バイトの子達を先に帰してしまったのは後悔したが、三人で協力すれば、なんてことなく店は元通りの状態に戻った。
「よし、今日はもう上がろうか」
「うん、そうしよ?」
パパさんの意見に賛同するように、和が腰に巻いていたカフェエプロンを外した。
智のコックコート姿も中々可愛かったけど、俺にとっては白シャツに黒パン、カフェエプロン姿の和の方がうんと魅力的で…
通常モードの和に戻ってしまうのが、何となく…なんだけど、惜しく感じられた。