Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】
第25章 俺達のスケジュール帳
潤side
「じゃあ、ケーキ切ろうか」
メインイベントも終わり、写真撮影も終わったところで、パパさんがケーキ用のナイフを手にする。
でもここでも智から、安定の待ったがかかる。
「僕まだケーキの写真撮ってない」
ケーキを挟んだ翔さんとのツーショットだけでは足りなかったみたいだ(笑)
智はスマホを手に、ありとあらゆる角度からケーキを写真に収めると、漸く満足したのか、
「パパさんケーキ切って?」
だってさ(笑)
流石ミスターマイペースだ。
でも智が写真に収めておきたい気持ちも分からなくもない。
なんたって、絵だけじゃなく、造形も得意な智らしく、ト○ロの世界を丸っと再現したケーキは、俺でもナイフを入れるのが惜しくなるくらいの出来栄えだ。
「よし、サトくんのお許しも出たことだし、ケーキ切るかな♪」
パパさんがコックコートの袖を捲り、特製特大のケーキにナイフを入れる。
「あ、ト○ロは翔くんのだからね?」
「はいはい、分かってるよ」
「あ、で、僕のはメ○ちゃんでお願いね?」
「はいはい」
智の指示通り、パパさんが切り分けたケーキを翔さんと智のの皿それぞれに乗せる。
智は当然のごとく、満足顔だ。
ま、あの短時間で頑張ってたもんな?
そりゃ満足だろうな…
「和の分はサ○キで、潤のはニョロ○ョロね?」
注文多いし(笑)
つか、何で俺がニョロ○ョロなんだ?