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Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】

第25章 俺達のスケジュール帳


潤side


突然耳元で響いたサイレンのような音に、俺はそれこそソファから転がり落ちる勢いで飛び起きた。

いくら寝起きの悪い俺でも、ここまでされりゃ嫌でも目は覚める。

「あ、起きた? 寝癖、ちゃんと直してってね? イケメンが台無しだよ?」

洗濯物でも干していたんだろうか…、ベランダに出ていた和が、冷たくなった手にハーッと息を吹きかけた。

その仕草がなんとも可愛らしくて…

俺はラグの上に落ちたブランケットを拾い上げようとした和の手を掴み、その身体ごと腕の中に包み込んだ。

「なに、どうしたの?」

「分かんない」

そう、理由なんて特にない。

特にないけど、ただ単純にそうしたかった。

「何それ(笑) もう、早く支度しないと遅れるよ?」

「分かってる」

店長である俺が遅刻…なんて、バイトの奴らにも示しがつかないから。

でもな…

「キスしてくんない?」

「くく、いいけど? でもちゃんと支度してくれる?」

やべぇ、和得意の小悪魔モード発動か?(笑)

まあでも、小悪魔モード全開の和も悪くない。

「するよ。するから、ほら…」

俺は和ぬ向かってわざとらしく、唇を尖らせて見せた。

そしたらさ(笑)

「だーめ、ちゃんと目瞑ってくれなきゃ、キスしてあげない」

なんて言うから、従うしかないよな?(笑)

俺は瞼を閉じて、和の唇が俺のそれに重なるのを待った。
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