Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】
第25章 俺達のスケジュール帳
「はあ…。分かったよ、準備終わったら連絡して? 適当にタイミング見計らって翔ちゃん連れてくから」
毎朝日課になっている“潤オリジナルスムージー”のボトルをリビングのテーブルに置いてやると、さも面倒臭そうに頷き、それを手にする潤。
これは相当機嫌悪いかも…
でもさ、きっと仕方ない…って分かってはいると思うんだ。
大好きな人の誕生日だもん、張り切って当然だしね?
それに俺達にしたって翔ちゃんは大切な仲間だし。
分かってはいるんだ。
でも…なんだよな…
とりわけ朝が苦手な潤にとっては、たとえ相手が智であってもイラッとは来るよね。
俺でも朝5時から起こされるのは勘弁って思ったし…
「まだ店出るまで時間あるんでしょ? 少し寝たら?」
昨日だって、夜遅くまで準備してたみたいだし。
「ん…、そうする…。でも絶対起こせよ?」
「分かってるって。ちゃんと起こして上げるってば…」
俺は潤の出勤時間30分前にアラームをセットすると、ソファの上に横になった潤に、寝室から持ってきたブランケットをかけた。
すぐに寝入った潤に一つキスをして、俺はテーブルの片隅に置いたスケジュール帳を開いた。
事前にメモしておいた段取りを確認するためだ。
だって俺が翔ちゃんを連れ出すのに失敗したら、智の企みは全てパーになってしまうからさ。