Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】
第25章 俺達のスケジュール帳
俺達は、それこそ保育園の頃からの幼馴染で、高校は別々になったりもしたけど、それでもずっと変わりなく友達で、お互いの誕生日はパパさんも含め、5人で祝って来た。
ただそれも大人になるに連れて、所謂“大人の事情”ってモンが絡んで来ると難しくなってくる。
それは俺も和も、それから翔さんだって理解してるし、納得だってしてる。
でも智に至っては、中々その状況を受け入れられないみたいで…
俺らの中で、一番仲間思いで、優しい智のことだから仕方ないんだろうけど…でもだったら、もう少し大人になってくれ!とも思わないわけじゃないけどね…
「やっぱあれじゃない? 智的には、皆で祝いたかったんじゃないの?」
「それは…分からなくもないけど…」
「まあ、智もさ、本気で和のこと怒ってるわけじゃないだろうし、それに誕生日当日も色々あったみたいだしさ、当たり所が欲しかったんじゃない?」
夫婦喧嘩の末、散々ヤリまくって、挙句腹壊した…、とは一応智の名誉のためぬなも言わないけどさ(笑)
「だから機嫌直せって。な?」
俺はいつの間にか空になっていた和のグラスにワインを注ぐと、パスタを巻き付けたフォークを和の口元に当てた。
「ほら、あーんは?」
「なんか納得いかないけど…」
ブツブツ言いながらも、素直に俺に従う和の口に、俺はパスタを突っ込むと、唇の端に付いたソースを指で拭った。