Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】
第25章 俺達のスケジュール帳
潤side
「ちょ、ちょっと待って、何で俺なの? 意味分かんないんだけど…」
和が首を傾げるのも無理はない。
だって和は何も悪いことなんてしてないんだから…
意味が分からなくて当然だ。
「ねぇ、説明してくんない?」
手に持っていたフォークを置いて、両手でテーブルをバンと叩いた。
でも不思議とその顔は不思議と笑っている。
ま、”智が…”となれば、和じゃなくても自然とそうなるか(笑)
「あのな、お前さ、25日の予定って覚えてるか?」
「うん、その日は出張で…、確か…」
和の手がテーブルの隅に置かれたスケジュール帳に伸び、ページをパラッと捲る。
でも俺はその手を止めると、表紙をパタンと閉じた。
「だよな、出張だったよな? 原因はそれだ」
「は?」
「だから、翔さんの誕生日に、お前がこっちにいなかったから、智は怒ってんの」
「へ? なにそれ(笑)」
和が引き攣った笑いを浮かべる。
“失笑”ってのはこういうことなんだな、って改めて思わせる程、攣りに攣りまくってる。
まあ…そうだよな…
俺も智からそう言われた時は、内心“仕事なんだから仕方ないじゃないか“と腹が立ったりもしたけど、同時に呆れたのも事実で…
電話を切ってからも、随分長いこと客前にアホ面を晒してたくらいだからさ(笑)
たださ、智の気持ちも分からなくもなくて…