• テキストサイズ

Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】

第24章 僕達のカレンダー③


暗いのをいいことに、智と手を繋いでマンションまで帰った俺達は、ドアを開けるなり、激しく濃厚なキスを交わした。

そして智の膝がガクンと崩れ、さあベッドへ…って時に限って空気が読めないっつーかなんつーか…

「翔くん…、僕…、お腹空いちゃった…」

なんてさ、色気より食い気を選ぶ智に、俺の肩はガクーンと下がり…

でも俺も正直言うと、散々走らされたせいか、さっきから腹の虫が煩くて…

「とりあえず飯食うか…」

「えっ、でも翔くん食べて来たんじゃないの?」

俺の腕に大人しく抱かれながら、智が不思議そうな目をして俺を見上げる。

「あんなぁ、あんなモンは食ったうちに入んねぇの」

酒がメインの席で出されるのはツマミ系の物が殆どで、そんな物で腹が満たされるわけがない。

仮に満たされるとしたらビールの炭酸?くらいの物で、それだって一回トイレに行ってしまえば…ってやつだ。

「ふ〜ん…。僕には良くわかんないや…」

だろうな…、智は元々が食が細いからさ。

「あ、じゃあさ、いっぱい食べて? 僕、張り切って作り過ぎちゃったから」

リビングに入って、俺の腕からひょいと飛び降りた智は、カウンターの上にズラーッと並べられた皿を、そりゃもうウキウキしながらテーブルに並べた。

つか、こんな時間に、こんなに誰が食うんだよ…

でも仕方ないか…

俺のために作ってくれたんだもんな?

それも俺の好物ばかり。
/ 628ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp