Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】
第22章 僕達のカレンダー①
着替えを済ませ、リビングに戻った俺は、こたつの電源を入れ、いつもの定位置に足を伸ばした。
するとタイミング良く運ばれてくる熱々のココア。
早速ココアを一口口に含んだ俺は、流石気の利く嫁とばかりに、満面の笑みをキッチンへ戻って行く智の後ろ姿に向けた…が、その顔はすぐに凍りついた。
エプロンの下が、まさかまさかのスッポンポンのポンッだったとは、想像もしてなかったし!
「さ、智っ、お前っ…、服を着ろ!」
「ええ〜、めんどいよ…」
「めんどいとかの問題じゃなくて、客の前だろうが…」
「ええ〜、だって男の子同士だし、別に良くない?」
お前が良くても、俺は良くない!
見てみろ生田の目を!
しっかりハートマークになってんじゃねぇか!
「いいからとにかく着替えて来い!」
「はぁい…。もぉ、翔くんたらお客様の前だと、すぐカッコつけたがるんだから…」
いやいや、そういう問題じゃねぇだろ…
その証拠に、
「おい、噂には聞いてたけどさ、さとちゃん超可愛いじゃん。俺好みかも♡」
智が寝室に消えた途端にコレだ。
つか、馴れ馴れしく“さとちゃん”なんて呼んでんじゃねぇ!
と、そんなこんなで結局生田を家に泊めることになったんだが…
その後も、智を巡る攻防戦は続き…
一睡も出来ないまま、俺は夜を明かす羽目に…