Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】
第22章 僕達のカレンダー①
汚れたスウェットを脱ぎ、脱衣所のゴミ箱に放り込む。
お気に入りだけど、智にならいざ知らず、生田に汚されたとあっちゃ、いくら生田のことが嫌いじゃなくても、もう袖を通す気にはなれない。
ま、下は無事だったことだしね?
それにしても生田の奴、なんだってこんな時間に…、しかもあんな酔っ払った状態で…
「マジで迷惑な奴だぜ…」
熱いシャワーを浴び、ツンと鼻をつく臭いをシャンプーで洗い流しながら吐き捨てた。
大体、この風呂だって、智と一回戦…いや、なんなら二回戦も三回戦も楽しんでから入ろうと思ってたのに…
とんだ番狂わせだ。
と、そこで俺はあることに気が付いた。
そう言えば智の奴、服着てたっけ?
いやいや、まさかな(笑)
「そんなこと…、智ならアリエール!」
俺は全身に纏った泡を大急ぎで流すと、身体に着いた水滴もそのままに、腰にバスタオルを巻き付けバスルームを飛び出した。
「智っ、無事かっ!」
叫びながら、リビングのドアをバーンと開け放つと同時に俺の目に飛び込んで来たのは、エプロン姿の智に背中を支えられるようにして水を飲ませて貰っている生田で…
智が裸のままじゃなかったことにホッとする一方、生田のあまりにもだらしなくニヤけた顔に、俺はちょっとした殺意を感じた。