Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】
第22章 僕達のカレンダー①
電車に乗り込むと、途端に胸ポケットで震え出すスマホ。
俺は通勤ラッシュで混雑する中、スマホを取り出し、メッセージの内容を確認する。
送られて来たのは、飲み会に参加するメンバーのグループLINEで、今夜の飲み会の会場の地図と、大方の予算なんかが明記されている。
グループはほぼ同期の奴らで構成されていて、女性社員もいれば、それぞれ課が違ったり、中には営業職の奴もいるから、グループLINEでの情報共有は必須になる。
俺は一通りメッセージに目を通し、“了解”を伝えるスタンプを送信すると、スマホを胸ポケットに仕舞った。
すると、それを見計らったかのように再び震え出すスマホ。
追加事項があるのかと、スマホを取り出し再度メッセージの確認をすると、そこには
『翔くんのバカバカバカ!』
『翔くんなんてもう知らない』
『翔くんなんてもう帰って来なくていいんだから』
『翔くんのバカ』
と、まあ散々な言われよう…、いや、書かれようで…
「は、はあ?」
俺は人目を気にすることなく声を上げた。
俺、智が怒るようなこと、なんかしたっ…け…?
いや、何もしてねぇし…
大体、智だって予定があったみたいだし、寧ろ感謝して欲しいくらいだけど?
これでも気ぃつかってんだから…