Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】
第21章 僕達の成人式
「どこ? どこにあんの?」
「うーん…、教えてやってもいいけど、その前に飯だな。飯作ってくれたら教えてやる」
ってさ、翔くんがすんなり教えてくれるわけ…ないよね…
「えー、そんなぁ…。自分で作ればいいじゃん…」
僕、さっき頭ぶつけたんだよ?
でっかいタンコブ出来たんだよ?
変な格好でエッチしたからか、腰だって痛いし…
それなのに翔くんたら、
「じゃあ教えてやんない」
だってさ…(๑•́ ₃ •̀๑)モォ…
でも仕方ないよね、僕は翔くんのお嫁さんだし、それに余計な仕事増やしたくないし…
翔くんがキッチンに立つと、絶対ありえないミラクルが起きるから(笑)
「カップラーメンでいい?」
「何でもいい、腹いっぱいになれば」
「分かった…。お湯沸かしてくるから、ちょっと待ってて…」
腰にバスタオルを巻いただけの翔くんを残し、僕は脱衣所を出ると、腰をスリスリしながらキッチンに立った。
ヤカンにお湯を沸かし、用意した二人分のカップラーメンにお湯を注ぐと、豚骨ラーメンのいい匂いに刺激されたのか、僕のお腹がギュルルと盛大に鳴った。
アハッ、やっぱり僕もお腹空いてたみたいだ。
「はい、出来たよ」
着替えを済ませ、コタツに足突っ込んでテレビを見始めた翔くんの前に、特大サイズのカップラーメンと、普通サイズのカップラーメンを並べて置いた。