Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】
第18章 大人な俺達の危険な夜
唇が離れ、パチンと照明が灯される。
明るくなった部屋には、何故か唇を尖らせ、そっぽを向く松岡さんが立っていて…
見上げる俺の視線に気付くと、ドカッとばかりにソファーに腰を下ろす。
けど、その顔は茹でダコみたいに真っ赤だ。
照れてるんだよね?
だって、本人曰く“柄にもないこと”だからさ(笑)
「ありがとう、昌宏さん。こんな風に祝って貰えると思ってなかったから、俺嬉しいよ」
そもそも、今日が誕生日だってこと忘れてたしね、俺(;^_^A
「お、おう…。つーかよぉ、女子高生じゃあるめぇし、んなもん写真撮ってんじゃねぇよ」
「で、でも記念だし…。1枚だけ、ね?」
俺はスマホのカメラをケーキに向けると、シャッターボタンを押した。
本当は松岡さんと一緒に…なんて思うけど、無理だろうな…
でも誕生日だし…、ダメもとで聞いてみるのも悪くない。
ひょっとしたらひょっとすることだってあるかもしれないしね?
「あの…さ、もし良ければ…なんだけど、一緒に撮りませんか?」
「へっ? お、おめぇ急に何を言い出すかと思ったら…」
ほらね?
ただでさえ照れ屋な人だから、断られるのは承知の上だったけど…
なんて思っていたら、
「い、1枚だけだかんな?」
って、ソファーから腰を上げ、俺の隣に移動した。