Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】
第18章 大人な俺達の危険な夜
サトくんの助けもあって、思いのほか早く予約分のケーキを作り終えた俺は、ショーケースに残っていた残り少ないケーキを箱に詰め、店の看板を照らす照明を落とした。
予約分の引渡しも取り零しなく全て済み、目標の売上は達成出来たことだし、少し早いけど店を閉めることにした。
サトくんだって、イブの夜くらいは、翔くんと甘い夜を過ごしたいだろうし、それに俺もたまには…
「あ、サトくんお疲れ様。これ、残りで悪いんだけど、持ってて? 潤も良かったら和と食べて?」
俺はケーキを詰めた箱を二人に手渡した。
「わぁ、やったぁ♪ パパさんありがと♡」
スイーツ好きのサトくんは、当然大喜び(笑)
でも潤は…
「ちゃんとモンブラン入れてくれた?」って…(;^_^A
ったく、面倒な“息子婿“だ。
「ご心配なく。ちゃんと入れてありますから」
和の恋人じゃなかったら、頭の一つでも叩いてやりたいところだけど、そこはグッと堪えて…
「さ、二人共今日は疲れただろうから、早く帰ってゆっくり休みな?」
…って、二人共ゆっくりはしないだろうな(笑)
なんたってイブだし。
「パパさんもデートだろ? 人の心配より自分の心配したら?」
「そうそう、松岡のおじちゃんにフラれちゃうよ?」
もおっ…、(俺からしたら)まだまだ子供のくせに大きなお世話だっての(;^_^A