Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】
第17章 僕達のバースデーソング③
翔side
パーティーも盛況のうちに終わり、マンションへと帰る途中、智はスマホで撮った写真を見ては、ニマニマと笑っている。
当然だけど、皆から貰ったプレゼントは、全て俺が持つハメになり…
まあ、それは別にいいんだけど…
智の誕生日なんだから、ちょっとくらいのサービスは想定済み。
だけど、だな…
「あっ、ほらちゃんと前向いて歩けって…」
小石に躓いて転びそうになるやら、電信柱にぶつかりそうになるやらで…
両手が塞がってるなきゃ、手でも繋げるけど、生憎俺の両手はしっかり塞がっていて、それも出来やしない。
「だってさ、見て? この翔くんの顔(笑) 面白くない?」
さっきから、クスクス笑ってるかと思ったら…、俺かよ(笑)
「それにほら、この和と潤。僕達には負けるけど、すっごいラブラブだし(笑) あ、あとさ、パパさん…、普段はヘラヘラしてるけど、やっぱカッコイイよねぇ〜」
ヘラヘラって…、お前の方がよっぽどヘラヘラしてっけど?
って、言ってやりたいとこだけど、今はやめておこう。
せっかく上機嫌だし、こんなに幸せそうにしてる智を見てるのは、俺も嬉しいし…
「あ、でもね?」
「ん?」
「一番カッコよかったのは、やっぱりこの時の翔くんかな…。ほら、見て?」
俺の前に、智のスマホが差し出された。