Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】
第17章 僕達のバースデーソング③
「カンパイしようぜ!」
潤の掛け声で、それぞれ目の前のジュースのグラスを手に取る。
そして、翔くんがコホンと咳払いをしてから、
「智、誕生日おめでとう」
なんて、超イケめた顔して言うもんだから、
「あ、ありが…と…」
ついつい照れてしまう。
誰もいなかったら、確実に抱きついて、キスしてるレベルなんだもん♡
でも今は我慢。
そのまま、暫く見つめ合う僕達。
そんな僕達を揶揄うように、
「二人がラブラブなのは分かったから、早くカンパイしようぜ?」
潤がニヤニヤ笑う。
もぉ…、少しくらいいいじゃんねぇ?
「お、おう…、では僭越ながら…、日本全国ご唱和下さい。カンパイ!」
って…、翔くん…、それちょっと大袈裟過ぎない?
僕は今にも吹き出しそうなのを堪えて、翔くんのグラスに自分のグラスをチンと当てた。
「もぉ…、それならそうと言ってくれれば良かったのに…」
「言っちゃったらサプライズにならないでしょ?」
「それもそうだけどさ…。あ、ところでさっきのケーキ…」
チラッとしか見てないけど、すっごーく不思議な物体?…、ううん、絵?が描いてあったような気がしたけど…
あれはなんだったんだろう…