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Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】

第17章 僕達のバースデーソング③


…って、なんで母ちゃんまでいないわけ?

いつもならさ、こたつに足突っ込んで、お煎餅方手にテレビ見てる時間なのに…

電話にも何度かけても出ないし…

「はあ…、僕はとうとう母ちゃんにも見放されたんだ…」

でも大丈夫!

パパさんのお店に行けば…

ガックリと肩を落としながら僕はトボトボと歩いてパパさんの店に向かった。

だってパパさんのお店に行けば、翔くんはいなくても、パパさんや潤は絶対いるじゃん?

和はお仕事かもしんないけどさ…

なのに、だよ?

「ええ〜っ、なんでお休みなの?」

しっかり閉まったシャッターには、「本日休業」の張り紙がベーンと貼ってあって…

僕はお店の前で呆然と立ち尽くした。

僕のお誕生日なのに、誰にもお祝いされないなんて…

こんなのある?

もう僕…泣いちゃうから…

怒りを通り越して悲しくなった僕は、今にも倒れそうな勢いでふらつく足を引き摺り、マンションへと向かった。

はあ…、こんなことなら、今日はお尻も痛くないし、自転車に乗ってくれば良かった…

後悔しても後悔しきれないことを後悔しながら、マンションに帰る途中の公園に立ち寄った。

いつもなら、子連れのママさん達で賑わってる公園も、今日に限って人っ子一人いない…

僕は半ば貸し切り状態の公園で、一人寂しくブランコを揺らした。
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