Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】
第16章 僕達のバースデーソング②
雅紀side
あまりに一生懸命だったから、断るに断れなかったけど…
「どうするかな…」
手先が器用な和やサトくんに比べて、潤や翔くんは、どちらかと言えば不器用な部類に分類される。
ただ潤の場合、手こずるのは最初だけで、自分の物にしてしまえば、後は難なくこなすタイプ。
現にバリスタになるのだって、最初こそ悪戦苦闘してたようだけど、なってしまえば…後は見ての通りだ。
でも翔くんは…
潤程手先が不器用なわけじゃないけど、なんたって芸術的センスに関しては…、ほぼZERO(笑)
得体の知れないチワワとか…、カビの生えた雪だるまにしか見えないト〇ロとか…?
俺の目から見ても酷い(笑)
まあでも、味はあるし…、可能性なんてのは未知数だから、そこに賭けるしかないんだけどさ…
さてどうしたもんか…
俺は仕事の合間を縫って、翔くんでも出来そうなデザインを考え…ては見たものの…
「それ無理じゃない?」
潤の駄目出しを食らいまくり…
「これでどうだ!」
「お、これなら翔さんでもイケそうなんじゃない?」
漸くOKを貰えたわけだけど…
「ただ、翔さんてさ、料理経験ほぼないから、ある程度練習はさせといた方がいいんじゃない?」
潤からの提案で、また一つ問題が増えたような…