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Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】

第1章 僕達のちょっとした悩み


「なに? 今日はやめとく?」

そうじゃない…
そうじゃないんだけど…

「あのね、思い出したんだけどね、ココもね、触られたの…」

僕は自分の唇を指で差した。

「でもね、キスはされてないよ?」

ベタベタする手で触られたらだけだから…

「だから…消毒してくれる?」

「当たり前だ。全身丸っと消毒してやる!」

ちょっとムッとした翔くんの顔が、僕との距離を一気に詰めて、僕の唇に翔くんの唇が重なった。

それはちょっと乱暴な、噛み付くようなキスで…

翔くんが本当はすっごく怒ってるのが分かった。

僕にじゃない…あの変態さんに、だけど…

でも、翔くんが怒るってことは、それだけ僕のこと大事にしてくれてるんだよね?

そう思ったら、なんだか嬉しくなって…

僕は自分から求めるように、僕の歯列を舐める翔くんの舌先を絡め取った。

「ん…ふっ…ふぁっ…」

でも負けず嫌いな翔くんは、僕の舌を押し返すと、唇を少し離して、僕の口の周りをペロペロと舐め始めた。

ふふ、翔くんたら犬みたい。

「よし、消毒完了。次はどこ消毒して欲しい?」

もう…、そんなこと聞かなくたって分かってるくせに…

「全部…して? 消毒…して…?」

「任せとけ!」

翔くんたら単純なんだから…

でもそんな翔くんが、僕は大好きなんだ。
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