Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】
第14章 僕達の勘違いな日常
智side
酔っ払って、そのまま寝てしまったのか、目が覚めて辺りを見回すと、そこはまだ松岡さんのマンションで…
隣には、スーパーマン姿の翔くんが、お股をモッコリさせながら、大イビキをかいて寝てるし、美少女ゲームキャラはドラキュラさんに血を吸われたからか、息絶えたみたいになってるし、家政婦の松岡さんは…すっごーく怖いことになってる。
でも一人、パパさんの姿が見えない。
と、思ったら、赤ずきんちゃんがキッチンで洗い物をしていて、
「パパさん…?」
僕が声をかけると、口に指を宛ててシーッて仕草をした。
あ、そっかあ、皆寝てるもんね。
僕は皆(特に翔くん)を起こさないように、そーっと抜き足差足でキッチンに入ると、パパさんの横に立って、洗い終わった食器を布巾で拭いた。
「助かるよ」
「ふふ、だって僕翔くんのお嫁さんだから♪ パパさんもそうでしょ?」
「俺? 俺は…、どうかな…」
あれ、違うの?
あ、もしかして…
「松岡さんがお嫁さん、ってこと?」
「へ、へぇっ?」
瞬間、パパさんの手から、見るからに高級そうなお皿が滑り落ちる。
「あっ!」
咄嗟に僕が伸ばした手がお皿をキャッチしたおかげで、お皿は割れずに済んだけど…
あれ?
僕、もしかして何かおかしなこと言ったかしら?