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Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】

第14章 僕達の勘違いな日常


翔side


とは言ったものの、街中見回したって仮装して歩いてる人なんてどこにも見当たらなくて…

ハロウィン当日ならいざ知らず、いくらなんでも気が早いよな…

信号待ちのタイミングで、ハンドルに突っ伏して深ーい溜息を洩らした。

そんな俺の思いとは裏腹に、智ママから借りた金髪ウィッグの毛先を指にクルクル巻き付けては、嬉しそうに笑っている。

「…ったく、人の気も知らないで…」

「なんか言った?」

「別に…」

大体、智がおかしな勘違いしなきゃ、こんなことにはならなかったんだよな…

そうだよ、智が悪い。

やっぱ罰ゲーム確定だな。

「なあ、智。俺、喉乾いたんだけど…。そこコンビニ行ってコーヒー買ってきてくんね?」

くくく、流石の智もこんな恰好で一人買い物は抵抗ある筈…

「うん、いいよ♪」

ないか(笑)

「あ、でもちょっと待って?」

「あ、金か?」

てっきりコーヒー代をせびられると思った俺は、ダッシュボードに置いた財布に手を伸ばした。

でもその手は財布に届くことなく、不意に伸びてきた智の手に捕らえられた。

「違うの、そうじゃなくてさ…」

「違うって…、何が…?」

よく見ると、智の顔がやけに赤くなっていて…

俺の手を掴んだ手とは逆の手で、スカートの裾を掴んでモジモジモジモジ…

明らかに様子がおかしい。

はは~ん、もしかして?(笑)
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