• テキストサイズ

Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】

第14章 僕達の勘違いな日常


俺は智の腰の上に跨ると、セットになっていた青いパンツを片足に通した。

その時、玄関のドアが閉まる音がして…

「智? 来てるの?」

聞き覚えのある声が聞こえた瞬間、

「ヤバイ…!」

俺達は青ざめた顔を見合わせた。

別にエッチしてるわけじゃないけど、この状況は非常にマズイ。

俺は大急ぎで智に青いパンツを履かせると、オロオロする智にパンツと同じ色のシャツを手渡した。

「えっ、えぇっ…」

「いいから、つべこべ言ってねぇで、さっさと着ろって…」

スーパーウーマンだろうがなんだろうが、素っ裸でいるよりはずっとマシだ。

「う、う、う、うん…」

「あ、ほらスカートも履いて…」

「うん…」

どんどん近づいてくる足音に、心臓がバクバクする。

そして、リビングのドアが開いた瞬間…

「あら、翔くんも来てたの?」

「は、はい…」

俺と智は、二人同時にこたつに足を突っ込んだ。

「か、母ちゃんお帰り…」

二人して超不自然な笑顔を浮かべながら。

「あら、ちょっと智、あんた…」

「な、な、な、なぁに…?」

一瞬、隣りに座る智から、ゴクリと息をのむ音が聞こえたような気がして、俺はこたつの中で智の手をキュッと握った。
/ 628ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp