Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】
第14章 僕達の勘違いな日常
「ぷっ、ぷぷぷ…、ひっでぇ顔(笑)」
それまで真剣な顔で僕を見下ろしていた翔くんが、突然お腹を抱えて笑い出した。
「えっ、そ、そんなに僕の顔酷い? ってゆうか、どうして笑うの? 僕真剣なのに…」
酷いよ翔くん…、笑うことないじゃん…
「悪ぃ悪ぃ…、つかお前の方こそ酷くね?」
「な、なにが…?」
僕、翔くんに怒られるようなこと、なーんにもしてないもん。
寧ろ翔くんの方が悪くない?
「お前誤解しただろ…」
「誤解って…、ああ、浮気のこと? それだったら…、僕見ちゃったんだ、翔くんが女の人と仲良くお買い物してるとこ…」
証人だっているんだから、逃げらんないよね?
「あの人、翔くんの浮気相手でしょ?」
僕よりはちょっと…、ううん、大分劣るけどそれなりに綺麗な人だった。
「だーからっ、それが誤解だって言ってんだろ?」
へ?
「違う…の…?」
「あの人は会社の同僚で、旦那さんと子供もいるの」
「そう…なの…? あ、でもダブル不倫ってことも…」
「それもない。あの人は、旦那さんのこと超愛してるし、それに俺だって…」
「俺だって…、なに? 言って?」
すると、見上げた僕の視線かか逃げるように、翔くんが真っ赤な顔を逸らした。
あれ?
翔くん…、もしかして照れてるの?