Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】
第14章 僕達の勘違いな日常
すんごーく怖い顔をした翔くんで…
「えっ、なんで…?」
驚いた僕は咄嗟にドアを閉めようとしたけど、それも手遅れで…
「おい、待てって…」
翔くんに手を掴まれて、呆気なく捕まってしまった。
「やだやだ、離して…っ」
僕は羽交い絞めにしてくる翔くんの腕の中で、両手両足をバタバタさせて何とか逃れようとした。
でも翔くんの力に、か弱い僕なんかの力が適う訳なんてなくて…
「だあーっ、もうっ…、いいから落ち着けって…」
背中を壁に押し付けられて、ブチューッと濃厚なキスをされちゃったらさ…
もう抵抗なんてする気にもなれなくて…
僕は自分から翔くんの腰に腕を回した。
だってさ、結局のところ、浮気されても裏切られても、翔くんのことが好きなんだ。
好きで好きで、どうしようもなく好きで…
それだけはきっとこの先も、ずーっとずーっと変わることはないんだ。
「翔くん、僕…別れたくない…。翔くんが誰のことを好きでもいい。でもずっと一緒にいて欲しいの…。だからお願い…」
あー、もうっ…、これ以上泣いたら瞼張れちゃうし、可愛い顔がぐちゃぐちゃになっちゃうから泣きたくないのに…
どうしてだろ、僕の涙腺、崩壊しちゃったみたい。