Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】
第14章 僕達の勘違いな日常
智side
「もお、翔くんなんて知らないもん…」
お家に帰った僕は、母ちゃんが留守なのを良い事に、母ちゃんお気に入りのこたつを占領すると、ゴロンと大の字になって寝転がった。
「大体さ、僕と言う者がありながら浮気なんて…、ホンっと、男って信じられない」
あ、僕も同じ男の子だってことをスッカリ忘れてた!
でもさでもさ、僕は翔くんのお嫁さんだもん。
そりゃさ、婚姻届?みたいのは出せないけどさ、でも僕は翔くんのお嫁さんだと思ってる。
なのにさ…
「酷いよ、翔くん…」
僕はいつだって翔くん一筋なのに…
翔くん以外、誰かを好きになったことなんてないのに…(多分だけど…)
あーあ…、僕達もう終わりなのかな…
はぁ〜あ…、いっぱい泣いたせいかな…、なんだか僕、眠たくなっちゃったよ…
それに朝ご飯も食べてないからお腹も空いちゃったし…
母ちゃん早く帰って来ないかな…
僕はペコペコでグーグーなるお腹を摩りながら、コタツの中で寝返りを打った。
その時、家の前で車のドアが開く音がして、
「母ちゃんが帰って来たんだ!」
僕はコタツから飛び出し、
「母ちゃん、お腹空いた、ご飯作って!」
大声で言いながら玄関に向かって走った。
でも開いたドアから顔を出したのは、買い物袋を下げた母ちゃんじゃなくて…