Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】
第14章 僕達の勘違いな日常
「ダメ?」
智のウルウルした目が俺を見上げる。
「潤…、どうしたらいい?」
心底困り果てた顔で和が俺を見上げる。
っていうかさ、これじゃまるで捨て犬でも拾って来たみたいじゃねぇか…
「そう言われてもな…」
和が傷ついた智を放っておけない気持ちは分かるし、俺だって鬼じゃないから、一晩くらいなら…とも思う。
でもこういう問題は、二人でちゃんと顔突合せて話し合わないと、何の解決も出来ないんだよな…
智の誤解、ってことも大いに考えられるし…
いや、寧ろその可能性の方が高い。
だってあの翔さんが、智を裏切るなんてこと、どう考えたって出来ないでしょ?
ああ見えて、翔さんは智に首ったけ(古っ…)なんだから。
やっぱりここは心を鬼にするべきだな。
「駄目。ちゃんと自分家帰れ。あ、因みにパパさんを頼ろうと思っても無駄だぜ? パパさん週末はデートだから」
「えぇ〜、そんなぁ…」
どうやら図星だったのか、智がグスンと鼻を啜って、またポロリと涙を流す。
やっぱコイツ捨て犬だわ…
顔グッシャグシャだけど、超可愛いし…(笑)
って、こんな和の前で言ったら、明日俺の命は確実にないな。