Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】
第14章 僕達の勘違いな日常
電話をかけ続けること5分…
夜遅くまで仕事をしていたせいで寝起きだったらしく、漸く電話に出た不機嫌な和を無理矢理買い物に誘い出した。
「ねぇねぇ、たまにはちょっと足伸ばして、違うショッピングセンターに行ってみない?」
翔くんに言うと、いつも“混んでるから嫌だ”って断られちゃうんだもん。
「はあ? あのさ、俺寝起きなのね? 分かってる?」
「うん、分かってるけど…それがどうかした?」
「いや、だからさ…、すっごーく眠たいわけよ…」
「うん、だから?」
そんなのわざわざ言わなくたって、顔見れば分かるもん。
目の下、超でっかいクマさん飼ってるし(笑)
「でもさ、だったら電話出なきゃいいじゃん。僕の電話なんて無視して寝てればいいじゃん?」
僕の電話攻撃に、先に根負けしたのは和だもん。
「あのねぇ、あんだけじゃんじゃん電話鳴らされたら、普通何かあったのかと思って出るでしょ? なのに開口一番“お買い物行こ♪”ってさ…はあ…」
「あ、もしかして、僕のこと心配してくれたの?」
「当たり前でしょ? 友達なんだから…」
うぅぅぅぅ、和はやっぱり僕の一番の親友だよ。
「ありがと〜、かじゅくん♡」
僕は欠伸をしながらハンドルを握る和に抱き付き、ほっぺにチュッとキスをした。
「わわわわっ…、やめろよな…、危ないから」
あれ?
ダメだった…の…?