Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】
第9章 僕達の危険(?)な夜
二人が襖を開けるのを、ドキドキ半分、ワクワク半分で待つ。
多分和も同じ…、と思って隣を見ると…
うわぁっ、和ったらあんなに不安そうにしてたのに、すっかりなりきってんじゃんか(笑)
僕は笑いが零れそうになるのを堪えて、和と同じ様に表情を作った。
「開けるぞ?」
ゆっくり襖が開き、暗かった部屋に明かりが差し込んでくる。
それと同時に聞こえて来た、どっちのだか分かんないけど、ヒュッと息を吞む音と、
「で、で、で、で、出たぁぁぁぁぁぁっ…!」
翔くんの悲鳴。
潤は…石化してる。
すっかり腰を抜かしてしまった翔くんに、僕と和は白目を剝いた顔をスマホで青白く照らしながら、ユーレーさん宜しく近付いていく。
「ひっ! く、く、く、くるなっ…」
あーあ、今にも泣き出しそうな顔しちゃって…
しかもさ、念仏は聞こえてくるしさ…
二人共情けないったらありゃしない…(笑)
「もう二度と寝込み襲ったりしない…?」
「しませんしません! もう二度としませんから、どうかお許しを…」
「反省してる?」
「してますしてます! もーれつに反省してます…って、えっ?」
漸くユーレーさんの正体が僕達だと気付いたのか、翔くんが間抜け面で僕達を見上げた。
「プッ…、プププッ…、翔くんのその顔、超笑えるんですけど〜(笑)」
必死で笑いを堪える和の隣で、僕はお腹を抱えて大爆笑した。
だって、ホントに翔くんの顔ったらなかったんだから(笑)